こんぱれっと
 

『七つの会議』(池井戸潤)を読み終えて

『七つの会議』(池井戸潤)を読み終えて

映画化、話題の『七つの会議』。感想をちょっとだけ。

引用

きっかけはパワハラだった!トップセールスマンのエリート課長を社内委員会に訴えたのは、年上の部下だった。そして役員会が下した不可解な人事。いったい二人の間に何があったのか。今、会社で何が起きているのか。事態の収拾を命じられた原島は、親会社と取引先を巻き込んだ大掛かりな会社の秘密に迫る。ありふれた中堅メーカーを舞台に繰り広げられる迫真の物語。傑作クライム・ノベル。

本の背表紙にある紹介文より引用しました。 ※写真の右側のカバーの背表紙です。 今回、映画化され、その販促のためなのか、帯ではなく写真の右にあるようなカバーがついていました。 このカバーの中身は、写真の左にある旧来のカバーでした。 帯だけではパッとしないので、カバー後と変えてしまえって策でしょうか。 さて、本編の方ですが、若干のネタバレも含みますので、これから読もうと思われている方はお気をつけください。 『七つの会議』というタイトルからもわかるように、七つのオムニバス作品で構成されている1冊となります。 1話ずつ完結した内容ではあるのですが、全て繋がっており、最終話の『最終議案』への伏線でもあります。

各話ごとの感想

あくまでも個人的な感想です。世の中一般の意見とは異なる部分もあるかもしれません。

第一話『居眠り八角』

主要人物(坂戸、原島、八角等)の人物紹介があり、物語の核心となる事件が発生します。 ここで発生した事件を軸に、会社である東京建電やその取引先を巻き込みつつ、物語が進んでいきます。 帯にもある通り、この章のメインは「パワハラ」での訴え。これが単なるパワハラでの訴えではなく、隠された裏事情のあるものだった。 この事情はこの章では解明されないまま、次章へ繋がっていきます。

第二話『ねじ六奮戦記』

東京建電から「ねじ」の製造を請け負っている町工場の「ねじ六」。「質」に自身をもっており、いわゆる職人の会社。 陸王読んだ方ならわかると思いますが、足袋屋のこはぜ屋系です。 このねじ六、東京建電に振り回されつつ、自身の経営も上手くいかず、どうしようもない状況が続いていた。 しかし、東京建電での事件をきっかけにねじ六の運命も大きく変わり始める、良い方向に。 東京建電からの大口の新たな発注を受けたねじ六は、その理由がいまいちわからず、素直に喜んでよいのかがわからない。 ある時、ねじ六の前任の会社が作成していたねじを手にし、その強度を測ってみた。すると、指定の強度に達する前に、パチンと言う音と共にねじが折れた。

第三話『コトブキ退社』

ちょっと休憩的な章。 社内不倫の挙句、ダメなオトコに振り回され、男に見切りをつけ、退職して心機一転頑張ろうという女性のお話。 退職を決め、その前に何かをやり遂げたいと思う女性社員。 いつも遅くまで仕事をしているメンバーたち。食べに行く時間も買いに行く時間もないため、いつもおなかを空かせて残業に励んでいる。 そんな状況を何とか改善できないか。必死で考え、必死で動く。私にできる東京建電での最後の仕事。しっかりとやりきりたい。

第四話『経理屋稼業』

東京建電、経理部のお話。前章の女性の不倫相手が登場。本当にイケスカない奴だった 笑 経理部は、全社の取引状況をチェックし、その是非を判断する。 その業務の特性から、会社で起きている事件に気がつく。周りの偉い人に話をしても、相手にされない。 ならば自らの力で解明するしかない。会社のため、ではなく、もはや個人の興味関心。火がついたらとめられない。 そんなイケスカない経理マンの奮闘から、事件の側面を暴く章。

第五話『社内政治家』

カスタマーサービス室のお話。口が達者で営業部で活躍していた佐野。通称、社内政治か。ふとしたことから上司の反感を買い、カスタマーサービスへ左遷されることに。 カスタマーサービスに寄せられる問い合わせ、クレームから、東京建電の影に気が付く。 佐野と飛ばした営業部長、製造部長に一矢報いるために、この影を暴きに掛かる。 このカスタマーサービス室の動きが元で、全社を巻き込んだ事件に繋がっていく。ここで表に出さなければ、きっと未だに封印された影のままだったでしょう。

第六話『偽ライオン

北川営業部長を偽ライオンと呼ぶ八角係長。同期であるが、出世には大きな差がついた。しかし、北川は八角には頭が上がらない。その理由はなぜか?偽ライオンと関係があるのか? 過去の出来事と今起こっている事件、そのつながりは何か? 事件の核心・全容がわかる章。この本のコア。

第七話『御前会議』

御前会議とは、東京建電の親会社である「ソニック」の経営会議。議事録は残さないことがルール。つまりは、参加者の頭の中だけに記録が残るトップ会議。 東京建電で起きている事態が御前会議で報告された。親会社である「ソニック」の責任問題にも繋がりかねない大きな事態であった。 「ソニック」が下す結論とか?それが正義なのか? その結論を善しと思っていない人物からの最後の大逆転劇が始まるのもこの章。物語りも大詰め。この辺りは、一気に巻末まで突っ走ってしまう雰囲気。

第八話『最終議案』

まとめ。関係者のその後や最後までうそをついていた人物から本音を聞きだす章。 結末がわかってしまった後なので、ちょっとダレテしまった。惰性で最後まで読みきりました。

映画の情報

公開日

2019年2月1日

配給

東宝

原作

池井戸潤『七つの会議』(集英社文庫刊)

監督

福澤克雄

脚本

丑尾健太郎、李正美

主題歌

ボブ・ディラン「メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)

キャスト

野村萬斎さん、八角さんの役立ったとは・・・。小説での八角さんのイメージとは違う 笑 北川の香川照之さんはイメージ通り。
八角民夫野村萬斎
北川誠香川照之
原島万二及川光博
坂戸宣彦片岡愛之助
三沢逸郎音尾琢真
新田雄介藤森慎吾
浜本優衣朝倉あき
佐野健一郎岡田浩暉
田部木下ほうか
淑子吉田羊
三沢奈々子土屋太鳳
奈倉翔平小泉孝太郎
星野溝端淳平
飯山高実春風亭昇太
江木恒彦立川談春
加茂田久司勝村政信
村西京助世良公則
梨田元就鹿賀丈史
宮野和広橋爪功
徳山郁夫北大路欣也

タグ

関連情報

加賀恭一郎シリーズはこの順…

東野圭吾の小説、刑事加賀恭一郎シリーズの整理

東野圭吾のゲレンデ3部作は…

東野圭吾の小説、ゲレンデを舞台としたミステリー3部…

ガリレオ先生・湯川学の登場…

東野圭吾の小説、ガリレオ先生こと湯川学が登場する作…

『ラプラスの魔女』(東野圭…

櫻井翔、広瀬すず主演で映画化。話題の『ラプラスの魔…

『パラドックス13』(東野…

これからの13秒間は、何も起こしてはならない。数学…

みんなのコメント

ハンドルネーム
おススメ度
コメント